中古住宅を住みやすくするために~建て替えと全面リノベーション、どちらが経済的?

リノベーション 2023年12月25日

 

中古住宅など家の築年数がある程度経過して老朽化が気になってきた場合、より快適で住みやすい家にするために建て替えや全面リノベーションを検討する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どちらもメリットとデメリットがあり、結果として一体どちらが経済的なのかと悩む方も多いのではないでしょうか。

「全面リノベーションを選ぶくらいなら、建て替えてしまった方がいいかな」

「全面とはいえ、リノベーションの方が建て替えより経済的かもしれない」

など、あれこれ思い悩むこともあるかもしれません。

そこで今回は、建て替えと全面リノベーションにかかる費用やメリット・デメリットについて余すところなく比較していこうと思います。

ご自宅の修繕についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください!

全面リノベーションとは何?

全面リノベーションとは、中古住宅の活かせる部分はそのまま活かしながら、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて、より快適に過ごすことができる住まいへと全体的に作り変える工事のことを言います。

空間を自分の好きなデザインにしたり、内外装や間取りなどを変更したりすることなども含まれており、自分たちのライフスタイルに合わせてアレンジができることから、年々人気傾向にあります。

建て替えとは何?

建て替えとは、中古住宅をすべて取り壊して、そこに新しく家を建てることを言います。

一般的に基礎部分となる土台から作り直すことが多いので、例えば地盤に少し不安がある家を建て替えることによって、その不安を解消することができます。

ただし、ハウスメーカーによっては強度にバラつきがあるため、優れたハウスメーカーを見極めることが大切です。

全面リノベーションのメリットとデメリットは何?

リノベーションと建て替えの違いをお伝えしてきましたが、これだけではまだどちらを選ぶかの決定打にはならないかもしれません。

続いて、それぞれのメリットとデメリットについてをご説明していきます。

まずは全面リノベーションのメリットとデメリットからみていきましょう。

メリット⑴:新築以上の高性能住宅にできる

最先端技術や最新の商品を使用することで、全面リノベーションで新築以上の性能を備えることができます。

全面リノベーションはアレンジが難しいのではないかと思われるかもしれませんが、間取りも変更できますし、内外装を一新することもできます。

特に全面リノベーションは、新築同様、もしくは新築以上の機能やデザイン性を持つ家にすることができます。

メリット⑵:気に入っている部分を一部残すことができる

全面リノベーションの場合、気に入っている部分を一部残すことが可能です。

建て替えとなるとすべてを取り壊すことになるため、お気に入りの部分であったり、思い入れがあったりする部分も関係なくすべて解体されることになります。

それに対し全面リノベーションの場合は、新しい家に中古住宅のお気に入りの部分を引き継ぐことが可能です。

メリット⑶:工期が短い

全面リノベーションの場合、比較的工期が短いことが特徴があげられます。

例えば35坪のリノベーションのスケジュールだと、打ち合わせからご契約に約1~2ヶ月、ご契約から工事着工が約1~2ヶ月、工事着工から住み始めが約3~4ヶ月ほどです。

メリット⑷:住みながら工事をする、もしくは仮住まい、どちらも選べる

全面リノベーションの場合、住みながらでも工事を進めることができるので、面倒な仮住まいの手続きなどは必要ありません。

ただし全面リノベーションでは、住みながら工事を進める場合、ご家族にとって逆にストレスになる場合も考えられるため、仮住まいのほうがいいケースもあります。

デメリット⑴:基礎の強度が若干劣る可能性も

全面リノベーションの場合、基礎部分の土台は既存のものをそのまま活かします。そのため、土台から建て替える場合よりも強度が少々劣ってしまう可能性もあります。

ただし、基礎に不安が残る建物の場合は「基礎補強」を行うこともできます。それほど深刻なデメリットだと考える必要はないでしょう。

デメリット⑵:大規模な変更は出来ないケースも

全面リノベーションとはいえ、基本的には柱などの既存の構造を活かすので、大規模な変更が出来ないケースもあります。

構造上、その建物にとって大事な柱は抜くことができません。もし、間取り変更を考えていた部分にちょうど重なってしまう場合は、必ずしも希望通りにいかないケースもあります。

しかし、高い技術を持つリノベーション業者に依頼すれば、この柱は抜けるのか、抜けないのかをしっかりと見極めて、耐久性を確保しつつ構造に変化を取り入れることが可能です。

建て替えのメリットとデメリットは何?

ここまで全面リノベーションのメリットとデメリットをご説明してきました。ここからは建て替えのメリットとデメリットについてご紹介していきます。

両方のメリットとデメリットを確認して、どちらを選ぶべきか決定するうえで、ぜひ参考にしてみてください。

メリット⑴:地盤の補強から工事が可能

どれだけ建物自体の耐震性が優れていたとしても、地盤が強くなければ家が傾いてしまう可能性もあり、安心して住み続けることはできません。

の点、基礎部分の土台を作り直す建て替えは、地盤の強度からしっかりと改良することができます。

メリット⑵:鉄骨造なら自由度が増す

強度のある鉄骨造への建て替えをするのであれば、大きな空間を作ることもできるようになります。

例えば、リビングに大きな吹き抜けを取り入れるなどして、解放感のある家にすることが可能です。

しかし、その分費用はかかりますのでバランスを考えていくことは重要です。

メリット⑶:高性能な家にできる

すべてを取り壊してゼロから建て替えるので、当然、高性能な家にすることができます。

ただし、費用を抑えようとするあまり必要な部分に十分なお金をかけていなかったり、依頼したハウスメーカーが良くなかったりした場合は、性能面が大きく左右されてしまうこともあります。十分に気をつけましょう。

デメリット⑴:愛情のある家を壊すことに対する寂しさ

繰り返しになりますが、建て替えは家の全面取り壊しとなります。

一部分だけを残すこともできません。もとの家に愛情がある方、少しだけでももとの家の要素を残しておきたいと思う方には、すべて取り壊してしまう建て替えは寂しい思いをするかもしれません。

デメリット⑵:工期が長い

建て替えの場合、どうしても工期は長くなってしまいます。

例えば35坪の建て替えの場合、打ち合わせからご契約まで約2~3ヶ月、ご契約から工事着工まで約3~4ヶ月、工事着工から住み始めが約4~6ヶ月となります。新しい家は楽しみだけど、家が完成するまで時間がかかるなというストレスやジレンマを感じることもあるかもしれません。

デメリット⑶:仮住まいや引っ越しは必須事項

建て替えの場合は、もちろん工事期間中はその家に住むことはできなくなります。

必ず仮住まいが必要です。そのための引っ越しもしなければならないので、費用が余計に必要になってきます。また、仮住まい先を探す手間や手続きなど、労力やストレスがかかることを覚悟しておく必要があるでしょう。

建て替えと全面リノベーション、どちらが経済的か、費用を比べてみよう

全面リノベーションでも建て替えでも、どうしてもデメリットとなる点は存在します。

メリットとデメリットだけではまだ決定打に欠けると感じた方は、費用を比べてみましょう。

全面リノベーションにかかる費用はいくら?

例えば【水まわり4点交換+LDK(10坪)】を丸々リノベーションする場合、相場はおよそ700万円になります。

【水まわり4点交換+LDK(10坪)】の内容とは具体的に、

・システムバス交換

・キッチン交換

・洗面化粧台交換

・トイレ交換

・LDK内装、大工工事

となり、それに伴う解体・処分・設置・水道設置・電気工事などもこの700万円の中に含まれています。

LDKの広さが8坪など多少狭くなると、その分費用も抑えることができ、約500万円が相場です。

ちなみに【水まわり4点交換】のみだと、約200万円で行うことが可能です。

また、フローリングの重ね張り・壁や天井のクロス張替え工事に伴う材料および工事を行う【内装リフレッシュ工事】も、約200万円が相場です。

【外壁張替+屋根葺き替え】といった、【水まわり4点交換+LDK(10坪)】の次に大規模なリノベーションでも、約500万円。

【水まわり4点交換+LDK(10坪)】と【外壁張替+屋根葺き替え】を併せて行い、文字通り全面リノベーションをしたとしても、合計は約1,200万円ということになります。

ちなみに、その他の部分リノベーションの費用相場は、以下の通りです。

・キッチン交換+LDKリフレッシュ(キッチン交換に伴う解体・処分・設置・水道設置・電気・LDK内装・大工工事)… 約150万円

・タイル→システムバスへ変更(システムバス交換に伴う解体・処分・水道設置・間仕切壁補修工事)… 約150万円 ・屋根・壁などの外部塗装(養生・高圧洗浄・下地処理・下塗り・上塗り・補修工事)… 約150万円

・キッチン交換(キッチン交換に伴う解体・処分・設置・水道設置・電気工事)… 約70万円

・トイレ交換+内装リフレッシュ(便器交換に伴う処分・水道設置・内装工事) ・洗面台交換+脱衣室内装リフレッシュ(洗面化粧台交換・洗濯排水栓交換に伴う処分・水道設置・内装工事) ・玄関ドア交換(既存ドアの撤去に伴う処分・リノベーション玄関ドアの設置)… 約30万円  

リノベーションは、増築などをしない限り、都道府県や市などに書類を提出して建築確認をする必要がないので、建築確認申請費用はかかりません。

さらに、面積が増えなければ基本的に固定資産税が変わることはありません。

工事によっては一定期間減税を受けることもできるため、お得にリノベーションの工事ができます。

建て替えに必要な費用はいくら?

依頼するハウスメーカーにもよって異なりますが、すべてを解体することになるので、35坪のいわゆる一般的な住宅の建て替えでもおよそ2,700万円くらいはかかるでしょう。

建て替え時に使用する設備や材料によっては、さらに追加で費用がかかってくる場合もあります。

また、費用は広さによっても変わります。

例えば40坪の住宅を建て替える場合は、2,800万円~を想定しておくといいでしょう。

さらに、建て替え自体の費用のほかにも、諸経費が多くかかってきます。

建築確認申請費用は30万円~40万円、仮住まいの費用は4人家族で6ヶ月の場合70万円~80万円、引っ越し費用に30万円~40万円かかるため、これらを大きな負担だと感じてしまう方も少なくないかもしれません。

全面リノベーションをが向いているのはどんな人?

今回の記事をまとめて確認していきましょう。建て替えよりも全面リノベーションが向いている方は、

・我が家に愛着があり、思い入れがある部分を残しておきたいと考える方

・基礎部分など、建物に深刻な問題が少ない方

・仮住まいや建築確認申請などの手間を避けたい方

・なるべく費用を抑えて自宅を改修したい方

と言えるでしょう。

全面リノベーションの魅力は、やはり費用を抑えながらでもまるで新築のような家に住めることです。

予算が決まっている方でも、きれいで住みやすい自宅にリニューアルすることができます。

建て替えが向いているのはどんな人?

全面リノベーションよりも建て替えが向いている方は、

・地盤に不安があり、根本的な対策を必要とする方

・建物の構造耐力上、大幅な対策をする必要がある方

・予算にある程度余裕がある方

と言えるでしょう。

全面リノベーションと建て替えでは、建て替えのほうが費用がかかることは明白です。

それでも、建物や地盤に問題がある方、もしくは間取りをはじめ、すべてを新しく替えてみたいという方には、建て替えをおすすめします。

結論~費用を抑えて自宅を一新するなら全面リノベーションがおすすめ!

今回の記事では、全面リノベーションと建て替えを徹底的に比較してきました。

どちらが向いているかどうかは、家に対する考え方はもちろん、建物自体の問題でも変わってきます。

ただ、建物に深刻な問題がなく、できるだけ費用を抑えて真新しい家に住みたいとお考えの方には、全面リノベーションをおすすめいたします。

もとの家の思い出部分は残しておきたい、様々な手続きが面倒だと感じてしまう、なんといっても費用を抑えたいとお考えの方は、建て替えではなく全面リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。

 

家は一生ものです。

 

まずは専門の全面リノベーション業者にしっかり相談してみてください。そして、家族みんなが納得のいく形で新しく生まれ変わったご自宅を手に入れましょう。

 

全面リノベーションを専門的に請け負う【365リノベ】は、古くなったものを新しいものに替えるだけでは、本当の理想とする生活は手に入らないという考えのもと、将来的なメンテナンスのコストを考えた水まわり設備や、心地良さを演出するデザイン、ストレスの少ない動線づくりなど、❝お客様がより豊かな生活を手に入れるための全面リノベーション❞を指針とし、数多くの工事を手掛けてまいりました。

全面リノベーションのメリットや費用に関する詳しい資料もご用意しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

※リノベーションの費用は施工する地域によって異なる場合がありますので、本記事で紹介した金額はあくまでも目安として参考にしてみてください。

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